『ドラゴンズドグマ2』大型アップデート版の可能性 – 初代との比較分析

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はじめに

カプコンのオープンワールドARPG『ドラゴンズドグマ』は、2013年に大型拡張版『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』を発売し、新エリアや改良を加えて大きな成功を収めました。では、2024年発売の続編『ドラゴンズドグマ2』にも、初代の「ダークアリズン」に相当する大型バージョンアップ版が今後登場する可能性はあるのでしょうか? 本稿では、販売本数国内外の評判受賞歴、そして発売から経過した期間といった観点で初代と続編を比較し、その傾向から『ドラゴンズドグマ2』への大型アップデート版の可能性を予想します。

販売本数の比較 – 全体およびプラットフォーム別

初代『ドラゴンズドグマ』(2012) はPS3/Xbox360向けに発売され、新規IPながら発売直後から好調な売れ行きを示しました。日本国内では発売4日間で約32.2万本(PS3版約30.3万本+X360版約1.9万本)を売り上げ、過去10年間の新規タイトル初週売上記録を更新していますmantan-web.jp。発売1か月後の2012年6月時点で全世界累計100万本出荷を達成し、カプコンのミリオンセールスタイトルとなりました。その後もロングセールスを重ね、最終的な販売本数は約130万本に達していますcapcom.co.jp。プラットフォーム別では当時国内ではPS3版が大半を占め、海外でも据置機版が中心でした(PC版は2016年に遅れて発売)。

一方、『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』(2013) は初代の拡張・改良版として追加発売され、初代未プレイ層も取り込んで大きく販売を伸ばしました。PS3/Xbox360版『ダークアリズン』は累計410万本を販売しcapcom.co.jp、初代無印の約3倍ものセールスを記録しています。さらに後年発売されたPS4/Xbox One向けHD版(2017)も260万本capcom.co.jpNintendo Switch版(2019)も130万本capcom.co.jpを販売し、シリーズ全体の裾野を広げました。これら移植版を含めたシリーズ累計は2024年初頭までに1000万本を超えていますgamespark.jp

『ドラゴンズドグマ2』(2024) は発売プラットフォームがPlayStation 5・Xbox Series X|S・PC(Steam)と現行世代に移行したこともあり、グローバルで初代以上のヒットとなりました。発売直後の10日間で全世界250万本を売り上げja.wikipedia.org、わずか2か月後の2024年5月末には300万本を突破していますgamespark.jp。その後も販売は伸び続け、発売約1年後の2025年6月時点で累計380万本に達しましたcapcom.co.jp。プラットフォーム別の内訳を見ると、PC版(Steam)の寄与が非常に大きかったと考えられます。実際、Steam版では同時接続プレイヤー数がピーク時約23万人を記録し、カプコンのシングルプレイゲームとして史上最高の盛況となりましたautomaton-media.com。この数字はPCユーザーから熱烈な支持を受けた証拠であり、初動250万本の相当数がPC版で占められた可能性を示唆しています。一方、日本国内の家庭用市場に目を向けると、『ドラゴンズドグマ2』はPS5独占発売だったこともあり初週約6.8万本(パッケージ+カード版)と、PS3で発売された初代の初週約30万本(パッケージ)と比べて控えめな出足でしたfamitsu.com。【*】しかしPS5の国内普及台数差やデジタル販売移行の影響もあり、一概にブランド力低下とは言えません。むしろ世界全体では初代を大きく上回る販売を記録しており、シリーズ累計も『2』発売により2024年末時点で1300万本以上に達していますja.wikipedia.org

【*】注: ファミ通集計はパッケージソフト等の推定販売。本ランキングにダウンロード版(PS Store直販)は含まれないため、実際の国内初週実売はもう少し多い可能性があります。

国内外の評判 – レビュー・評価サイトの評価比較

初代『ドラゴンズドグマ』は国内外で概ね好意的な評価を受けました。日本では週刊ファミ通のクロスレビューで34/40点のゴールド殿堂入りとなり、「多彩な戦闘やポーンとの共闘、ユニークなジョブシステムが魅力」と高く評価されていますen.wikipedia.org。発売当時の日本国内ユーザーからも、新規和製オープンワールドRPGへの期待と好印象が寄せられました。一方、海外レビュー集積サイトMetacriticではPS3版が78/100点となりen.wikipedia.org、「概ね好評 (generally favorable)」との総評ですen.wikipedia.org。欧米のレビュワーからは「戦闘や巨大ボス戦の爽快さ」や「プレイヤーの選択が生む独自の物語体験」などが称賛されen.wikipedia.org、「荒削りだが唯一無二の原石」といった評価が多く見られましたen.wikipedia.org。反面、「ファストトラベル手段の不足」や「ストーリーが平板」en.wikipedia.org、「技術面でフレームレートの低下がある」等の欠点も指摘されていますen.wikipedia.org。総じて初代は**“クセはあるが光る珠玉”**として国内外でカルト的な支持を集め、拡張版や続編への期待につながりました。

『ドラゴンズドグマ2』は、前作のファン待望の続編として全世界的に非常に高い評価を得ています。海外レビューでは「Metacritic平均スコアがPC版88点・PS5版86点」と前作を大きく上回りen.wikipedia.org、OpenCriticでは93%と今年有数の高評価タイトルに挙げられましたen.wikipedia.org。欧米の主要メディアは「オリジナルの要素を研磨し、より没入的なRPG体験を実現した」と絶賛し、満点を与えるレビュワーも現れています。また「プレイヤーの冒険が笑いや驚きに満ちている」「オープンワールドの発見が素晴らしい」といった賞賛もありmetacritic.com「ファンが10年以上待ち望んだ正統進化」との評価が一般的です。一方で日本国内の評価はやや厳しめな側面もあります。ファミ通のレビューでは32/40点(オール8点)と前作よりやや低くnintendoeverything.com、「前作を再構築したリメイクのような側面もあり、良くも悪くも純粋な続編」と評されましたja.wikipedia.org。発売直後のSteam版ユーザーレビューでも、最適化不足による動作問題や一部課金要素への不満から一時「やや不評」に傾いたことがありますja.wikipedia.org。しかしカプコンは迅速に修正パッチを配信し、安定性向上や調整アップデートを重ねた結果、現在ではユーザースコアも持ち直していますja.wikipedia.org。総合的には、『ドラゴンズドグマ2』は海外で非常に高い評価を獲得しつつ、国内では技術面の粗さを指摘されつつも概ね好評という状況です。初代同様、「戦闘の爽快感」「ポーンシステムの面白さ」は世界的に評価されており、シリーズの魅力が再確認されました。

受賞歴の比較

**初代『ドラゴンズドグマ』と『ダークアリズン』**は、その革新性や品質が各種アワードで認められています。発売前から注目度が高く、**東京ゲームショウの日本ゲーム大賞2011「フューチャー部門」**を受賞しましたja.wikipedia.org(※発売前の期待作に贈られる賞)。発売後も技術面の功績が評価され、**CEDEC AWARDS 2012で「プログラミング・開発環境部門 優秀賞」**を開発チームが受賞していますja.wikipedia.org。さらにユーザー支持も厚く、PlayStation Awards 2012ではユーザーズチョイス賞を獲得しましたja.wikipedia.org。国内ゲームメディアからも高く評価されており、**ファミ通アワード2012では優秀賞および特別賞(ルーキー賞)**を受賞して、新規IPとしての健闘が称えられていますja.wikipedia.org。また拡張版『ダークアリズン』に対しては、2014年D.I.C.E. AwardsでRPG部門の年間作品賞にノミネートされるなどen.wikipedia.org、海外の業界団体からも評価を受けました。

**『ドラゴンズドグマ2』**も初報から期待が高く、**日本ゲーム大賞2023「フューチャー部門」**を受賞していますja.wikipedia.org。発売後はその完成度から年末の表彰でも存在感を示し、**日本ゲーム大賞2024「年間作品部門 優秀賞」を受賞しましたja.wikipedia.org。これはその年の優れたゲームに贈られる賞で、『ドラゴンズドグマ2』が国内で高く評価されたことを物語ります。さらにPlayStation Partner Awards 2024「パートナー賞」**も受賞しておりja.wikipedia.org、これは日本・アジア地域でヒットしPSプラットフォームを盛り上げたタイトルに贈られる栄誉です。以上のように、『ドラゴンズドグマ2』も初代に負けず劣らず多くの賞を獲得・ノミネートされており、シリーズとしての評価の高さが継続・上昇していることがわかります。

大型アップデート版登場までの期間 – 時期の比較

初代『ドラゴンズドグマ』は発売から比較的短期間で大型アップデート版が発表・発売されました。初代無印は2012年5月24日に発売されen.wikipedia.org、その約4か月後の2012年9月(東京ゲームショウ)に『ダークアリズン』の制作が発表されていますreddit.com。そして翌2013年4月25日には日本国内で『ダークアリズン』が発売されましたdragonsdogma.fandom.com。つまり、初代発売から拡張版発売まではわずか11か月程度しか空いていません。この背景には、初代発売時点で未実装だった要素やユーザーから要望の多かった改善点(高速移動手段の追加や高難度ダンジョンの導入など)を早急に反映する狙いがあったと言われます。またカプコンは当初から“新規ブランドの確立”を掲げており、発売後もDLC配信や拡張によってブランド価値向上を図る計画がプレスリリースでも示されていました。このように初代は発売1年以内に大型拡張版が投入され、結果的にシリーズの認知拡大と評価向上に大きく寄与しました。

『ドラゴンズドグマ2』の場合、2024年3月22日の発売から既に1年半以上が経過しています(※執筆時点: 2025年9月現在)。この間、大小さまざまな無料アップデートや不具合修正パッチは随時配信されてきましたが、大型拡張コンテンツの公式発表は行われていません。初代と比較すると、発売後すぐに拡張版が告知された初代に対し、現時点で『2』の大規模DLC情報がないのは対照的です。ただし、水面下では動きがある可能性も指摘されています。発売半年後の2024年9月頃、一部コミュニティでSteamデータベース上に『ドラゴンズドグマ2』向けの「DLC」関連と見られる更新が検出されたと報告されましたneogaf.com。これにより「Capcomが新コンテンツ(拡張DLC)を準備中ではないか」との噂が広まりましたneogaf.com。公式にはディレクター伊津野英昭氏もDLCについて明言しておらず現状は推測の域を出ませんが、初代で高評価だった大型追加コンテンツを続編でも提供する可能性は十分考えられますneogaf.com

カプコンの他シリーズ例を見ると、『モンスターハンター:ワールド』が発売約1年半後に大型拡張「アイスボーン」を投入した実績などもあります。『ドラゴンズドグマ2』も販売本数・評価とも成功を収めたタイトルであり、発売から時間をかけてでも「新たな高難度エリア」や「新ジョブ追加」等の大型DLCがリリースされる可能性は高いでしょう。仮に実現すれば、『ダークアリズン』同様にファンから熱狂的に迎えられることが予想されます。一方で、仮に続編への準備やディレクター交代(※伊津野氏は2024年にカプコンを退社)など事情があれば、大型アップデート版ではなく次回作まで間隔を空ける可能性もゼロではありません。いずれにせよ、現時点では公式情報を注視するほかありませんが、初代と比較して恵まれた売上・評価を獲得している『ドラゴンズドグマ2』にこそ、大型アップデート版への期待が集まっていると言えるでしょう。

初代と『II』主要要素の比較表

最後に、初代『ドラゴンズドグマ』(+ ダークアリズン)と『ドラゴンズドグマ2』の主要なポイントを比較表にまとめます。

項目ドラゴンズドグマ (2012) + ダークアリズン(2013)ドラゴンズドグマ2 (2024)
発売日2012年5月24日(無印)
2013年4月25日(DA)en.wikipedia.orgdragonsdogma.fandom.com
2024年3月22日en.wikipedia.org
大型版の展開発売4か月後のTGS2012で拡張版を発表
発売11か月後に『ダークアリズン』発売reddit.comdragonsdogma.fandom.com
発売から1年半以上経過も未発表
※SteamDB更新からDLC開発の噂neogaf.com
世界累計販売本数無印:約130万本capcom.co.jp
DA(PS3/360版):約410万本capcom.co.jp
初動10日で250万本ja.wikipedia.org
1年後までに約380万本capcom.co.jp
国内初週販売本数約32.2万本(PS3版30.3万+X360版1.9万)mantan-web.jp約6.9万本(PS5版パッケージ等)famitsu.com
主要プラットフォームPS3・Xbox 360(※PC版は2016年発売)PS5・Xbox Series X
評価(国内)Famitsu 34/40・殿堂ゴールドen.wikipedia.org
「戦闘やポーンが好評」
Famitsu 32/40nintendoeverything.com
「性能面の粗さ指摘も概ね好評」ja.wikipedia.org
評価(海外)Metacritic平均 約78/100en.wikipedia.org
「独創的だが荒削り」の好評価en.wikipedia.org
Metacritic平均 約86~88/100en.wikipedia.org
「前作を磨き上げた傑作」の高評価
受賞歴(主な例)日本ゲーム大賞2011フューチャー賞ja.wikipedia.org
CEDEC 2012 プログラミング部門優秀賞ja.wikipedia.org
PS Awards2012ユーザーズチョイスja.wikipedia.org
ファミ通アワード2012優秀賞ほかja.wikipedia.org
日本ゲーム大賞2023フューチャー賞ja.wikipedia.org
日本ゲーム大賞2024優秀賞ja.wikipedia.org
PS Partner Awards 2024 パートナー賞ja.wikipedia.org

※表中の「DA」は『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』を指します。

おわりに – 『ドラゴンズドグマ2』拡張版の展望

以上の比較から、『ドラゴンズドグマ2』は販売面でも評価面でも初代を凌ぐ成功を収めており、初代に存在した大型アップデート版(ダークアリズン)に匹敵する展開が期待できる状況です。発売からの経過期間だけ見れば、初代より発表が遅れている点は気になりますが、その分じっくりと企画・開発が進められている可能性もあります。カプコン自身、「第一作で大規模拡張を行った実績がある以上、続編でもそれが繰り返されないとは言えない」と示唆しておりneogaf.com、シリーズファンも新たな冒険の舞台や要素追加を望む声が強まっています。『ドラゴンズドグマ2』の今後の展開について公式発表はありませんが、初代と続編の歩みを照らし合わせれば、将来的に“ダークアリズン2”的な大型拡張コンテンツが登場する可能性は十分高いと予想されます。そしてもしそれが実現した時、再び覚者たちの新たな冒険が大きな注目と盛り上がりを呼ぶことでしょう。

参考文献・出典:初代『ドラゴンズドグマ』および『ダークアリズン』の販売実績・評価・受賞に関するデータcapcom.co.jpen.wikipedia.orgja.wikipedia.org、『ドラゴンズドグマ2』の販売実績・評価・受賞に関するデータja.wikipedia.orgcapcom.co.jpen.wikipedia.orgja.wikipedia.org、ならびに両作の発売後動向に関するニュースやコミュニティ情報reddit.comneogaf.comなどを参照しました。

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